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コラムCOLUMN

  • 足場の番線とは?締め方とポイントも解説
    建設現場にて足場材の固定などによく使われる番線ですが、
    固定する際の正しい締め方やポイントを知りたい方もいるでしょう。
    番線による足場板などの固定は、高所の足場上で作業する人の命を預かる重要な役割を担っています。

    本記事では、足場の番線の締め方を詳しく解説します。
    番線の適切な締め方を知ることで、安全な足場を設置し、建設現場における事故を防ぎましょう。


    ▼ 目次
     1.足場の番線とは
        2.  足場の番線の太さ
         2-1.  10番線
         2-2.  12番線
         2-3.  21番線(結束線)
       3.  足場の番線の締め方
           3-1.  2本締め
           3-2.  1本締め
       4.  足場の番線を縛る時のポイント
            4-1.  締めつけ過ぎない
           4-2.  足場材の角で絞る
           4-3.  番線同士の交点を輪のある先端に近づける(2本締めの場合)
           4-4.  締めた番線の余った先端は切って処理する
        5.  まとめ


    1.足場の番線とは

     
    番線とは、建設現場で足場などの結束に使用される鉄線のことをいいます。
    番号によって太さが異なることから番線と呼ばれます。
    番線は、焼きなましと呼ばれる方法によって熱処理されており、
    手で簡単に曲げられるほど柔らかいという特徴があります。

    番線は針金に似ていますが、針金よりも加工がしやすいため、
    足場材の緊結や梱包など作業の用途に合わせて幅広く使用されています。
    一方でサビやすい特徴があるため、仕上げ材などの固定には使用されません。
    番線は、太いものほど数字が小さいです。

    必要な強度や加工のしやすさなど、用途によって番線を使い分けることで作業効率をアップさせることができます。
    一般的な足場の作業においては、12番線が多く使用されています。
    通常はメートル単位で円形に束ねられて売られていますが、結束用に切断された状態で販売されているものもあります。

    番線を使用して足場材などを結束する際には「シノ」と呼ばれる工具を使用します。
    コツさえ覚えれば誰でも簡単に結束することができます。


    2.足場の番線の太さ




    建設現場で主に使用される番線は10番、12番、21番です。
    番線の強度や扱いやすさによって用途を使い分けることで作業効率が上がります。
    それぞれの特徴と主な用途を見ていきましょう。

     

    2-1.10番線


    型枠などの結束には、直径約3.2mmの10番線が使われます。
    生コンクリートの型としての役割を担っている型枠には、コンクリート打設時に大きな圧力がかかります。
    そのため、型枠の結束や押し引きに耐えられるよう、一般的12番線よりも少し太い10番線が多く利用されます。


    2-2.12番線


    建設現場で最も多く使われるのが、直径約2.6mmの12番線です。
    10番線より細いため、扱いやすく、一般的な足場材の緊結や荷崩れ防止のための結束に使用されます。


    2-3.21番線(結束線)


    21番線は結束線と呼ばれることが多く、足場の設置には基本的に使われることはありませんが、
    鉄筋の結束などに使用されます。
    直径約0.8mmの針金ほどの細さで、容易に扱えることから鉄筋の配筋作業においてはなくてはならない存在です。

    「ハッカー」と呼ばれる工具を結束線の輪に通して、手首をスナップすることで、鉄筋を縛ることができます。


    3.足場の番線の締め方

     
    足場の番線の締め方は、主に2種類あります。
    番線を絞めつけるために必要な工具は、番線を切るための「番線カッター」と、
    番線を締めつけるための「シノ」だけです。

    番線の締めつけ作業は、足場で作業する作業員の安全を守るための重要な作業の1つです。
    適切な締め方を解説するので、ぜひチェックして現場での事故をなくしましょう。

    3-1.2本締め




    建設現場の足場作業において最も多く使用される番線の締め方が、2本締めです。
    2本締めは、番線を番線カッターで縛りたい材料の幅に合わせてカットし、画像のように半分に折り曲げた部分に輪をつくります。

    この状態で、縛りたい資材同士の周囲に、ぐらつきがないよう最短距離で番線を巻きつけます。
    番線を巻きつけたら、交差させてできるだけ締め付けます。
    締め付けた番線同士を時計回り(左利きの場合は反時計回り)に軽くねじります。

    軽くねじったら輪の中にシノを2cm程差し込み、
    輪になっていない側の番線を巻き込みながら時計回り(左利きの場合は反時計回り)にさらにねじります。
    この際に、輪になっていない番線の先端を左手で固定しながらシノを回すのがポイントです。
    輪を2回転ほどねじると堅固に締めることができます。

    3-2.1本締め


    足場材を2本締めで縛りづらい場合や簡易的に縛りたい場合には、1本締めを使用します。
    1本締めでは、番線を半分に折り曲げずに使用します。
    2本締めの場合と同様に、番線を巻きつけ、交差させて締め上げます。
    交差した番線同士を時計回り(左利きの場合は反時計回り)に軽くねじります。

    ねじった交点にシノを近づけて、ねじり合わさっている番線をシノに巻きつけて輪をつくります。
    左手で番線の先端を固定しながら、右手のシノを時計回り(左利きの場合は逆)に回します。
    輪を2回転ほどねじると堅固に締めることができます。

    4.足場の番線を縛る時のポイント

     
    先述した足場の番線の縛り方には、堅固に締めるための方法や、
    その足場を安全に利用できるようにするためのポイントが4つあります。
    それぞれ解説するので、一緒に見ていきましょう。


    4-1.締めつけ過ぎない


    番線は引張方向の力には強いですが、ねじれには弱いため、締めつけすぎると破断してしまいます。
    そのため、締めつける際は、番線と足場材とのすき間がなくなってから半回転する程度がベストです。

    万が一、破断してしまった場合は、その番線は弱っているため、再利用せずに新しい番線を使用しましょう。

    4-2.足場材の角で絞る


    番線を交差させる交点は足場材の角にすると締め付けやすいです。
    角を利用すると番線と足場材のすき間を減らすことができ、シノを回す回数も少なくて済むため、作業効率が上がります。

    足場材の中央に番線の交点をつくると、足場を利用する作業員がその交点につまずいて転倒したり、
    転倒した勢いで足場から転落したりする恐れがあります。
    これらの理由からも、番線の交点は、角に設けるのがベストです。


    4-3.番線同士の交点を輪のある先端に近づける(2本締めの場合)


    2本締めの場合、足場材に巻きつけた番線同士の交点を、
    輪をつくったあとに2本の番線を交差させた部分に近づけると締め付けやすいです。

    交点を交差部分から遠ざけると足場材と番線との間にすき間が増え、
    番線を回す回数が増えてしまうため、あらかじめ近づけておくのがポイントです。



    4-4.締めた番線の余った先端は切って処理する


    番線を締めたあとに余った先端は短く切って処理しておくことをおすすめします。
    長いまま処理せずにおくと、足場を利用する作業員が番線に引っ掛かり、転倒や足場から転落する恐れがあるためです。

     

    5.まとめ




    今回は足場の番線の締め方について詳しく解説しました。
    足場を組む際に番線を適切に使用することは、足場上での事故を減らすための重要な要素の1つです。
    本記事で説明した番線の適切な締め方と処理方法を参考にすることで、現場での足場を原因とする事故をなくしましょう。
  • 仮設機材に使われる「メッキ」とは?ドブメッキとプレメッキの違いや特徴を解説
    鋼材の表面処理方法の1つにメッキがあります。
    メッキとはどのような処理方法で、どんな効果があるのか気になる方もいるでしょう。
    メッキの効果を知れば、建設資材の材質の検討やコストの削減ができます。

    今回はドブメッキとプレメッキの違いや、それぞれの特徴について解説します。
    本記事でメッキについて知ることで、耐食性やコストを考慮した建設資材の選定が可能になります。


    ▼ 目次
     1.メッキとは何か
       2.  ドブメッキ(溶融亜鉛メッキ)とは
         2-1.  ドブメッキの特徴
           2-2.  ドブメッキの作用
        3.  プレメッキ(高耐食めっき鋼板)とは
         3-1.  プレメッキの特徴と作用
       4.  仮設機材にはどちらが使用されている?
       5.  まとめ


    1.メッキとは何か

     
    メッキとは、金属や非金属の表面に薄い金属の膜を張る加工技術を総称する言葉です。
    メッキと同じく、よく知られた処理方法に塗装があります。
    塗装は塗料を塗膜する表面処理方法であるのに対して、メッキは素材の表面に金属の皮膜を生成する処理を行います。

    メッキは製品に金属特有の光沢を与え、見た目を美しく仕上げます。
    また生成された皮膜によって、劣化やサビ、摩擦の予防効果も期待できます。メッキの由来は、「滅金(めっきん)」にあるといわれています。

    「滅金」とは水銀に金を浸す作業で、水銀で覆われて金がなくなったように見えるため、このように呼ばれていました。
    その後次第に「鍍金(めっき)」と呼ばれるように変化し、現在ではJISで定められた正式な表記は「めっき」となっています。
     
     

    2.ドブメッキ(溶融亜鉛メッキ)とは



    ドブメッキとは表面処理方法の1つで、高温で溶かした亜鉛に鋼材を浸し、表面の亜鉛被膜を形成する方法のことです。
    メッキ槽に鋼材を浸ける様子から「ドブメッキ」のほかに「テンプラメッキ」とも呼ばれています。


    2-1.ドブメッキの特徴


    ドブメッキは、橋梁やプールのドーム、ガードレールなど、さまざまな用途に使用されています。
    そんなドブメッキには以下のメリットがあります。

    ■防錆効果が高い
    ドブメッキの特徴の1つに防錆効果の高さがあります。
    メッキ処理時の電気化学作用によって緻密な保護被膜を形成することで、素材を長期間腐食から守ることができます。
    また、亜鉛皮膜、酸化亜鉛被膜には長期間の耐食性があるだけでなく、犠牲防食作用によって、ピンホールや傷を防食してくれます。

    耐候性は、メッキの厚さに比例して高くなります。
    また、溶融亜鉛メッキ処理された鋼材はコンクリートの中でも防食性を発揮します。
    カルシウムを多く含んでいる打設直後のコンクリートは、強アルカリ環境です。

    溶融亜鉛メッキの表面は強アルカリによって溶解しますが、カルシウムと反応した溶融亜鉛メッキ表面には保護性皮膜が生成されます。
    この保護皮膜のおかげで、アルカリ環境でもほとんど溶解しなくなり、下地の亜鉛被膜を保護します。

    ■コストパフォーマンスが高い
    ドブメッキには、コストに対して高い耐食性が得られるという特徴もあります。
    また、大気中・土壌中・海水中でも、追加の保守工事なしで優れた防食効果が継続するため、ほかの防食方法と比べて経済的です。

    ■密着性が高い
    密着性の高さもドブメッキの特徴です。
    溶融亜鉛メッキ皮膜は、鋼材と亜鉛との合金反応によって密着しているため、塗装と比較すると密着性に優れており、
    衝撃や摩擦によって剥がれることが少ないです。そのため、長期間にわたって素材を保護することができます。

    ■処理にムラがない
    ドブメッキは、溶融亜鉛メッキ槽に鋼材を浸す工法のため、細部に手が届かないような複雑な形状の鋼材にも、
    十分な厚さの均一なメッキ皮膜を作ることができます。そのため、ムラがない美しい仕上がりになります。


    2-2.ドブメッキの作用


    ドブメッキには「保護皮膜作用」や「犠牲防食作用」、「合金層」と呼ばれる作用があります。
    それぞれを詳しく紹介します。

    ■保護皮膜作用
    ドブメッキの作用の1つに「保護皮膜作用」があります。
    「保護皮膜作用」とは、素材と亜鉛の合金が作られることで、
    亜鉛メッキの表面に空気や水を通しにくい亜鉛の酸化皮膜が形成されることをいいます。

    この酸化皮膜は密着性が強く、剥がれ落ちることがありません。
    そのため、溶融亜鉛メッキ処理されたものは、ただの鉄素材と比較して腐食速度が遅くなります。

    ■犠牲防食作用
    亜鉛メッキ表面に薄い酸化亜鉛の皮膜が張られることで、よりサビに強くなります。
    万が一、傷によって素地が露出しても、傷周辺の亜鉛が鉄より先に溶け出して電気化学的に素地を腐食から保護します。
    これを「犠牲防食作用」といい、サビが広がることを防ぐ効果があります。

    ■合金層
    ドブメッキの大きな特徴の1つとしては、「合金層」も挙げられます。「合金層」とは、2つの異なる金属同士の間に発生する層のことです。
    この化学反応によって亜鉛と鉄が強力に結合するため、メッキが剥離しにくくなります。よく比較される塗装に対し、剥がれにくさの面では、溶融亜鉛メッキのほうが優れています。

    3.プレメッキ(高耐食めっき鋼板)とは

     
    プレメッキ(高耐食めっき鋼板)は、ドブメッキよりも優れた耐食性と耐久性を兼ね備えた鋼板です。
    通常の鋼板にアルミニウム、マグネシウム、亜鉛を主成分とする特殊なメッキ層を皮膜させることで、
    屋外環境や水気の多い劣悪な環境でも長期間耐食性を保持できます。

    プレメッキはドブメッキと比べても10倍以上の耐食性があります。
    代表的なプレメッキの製品としてZAM鋼板やエコガル、スーパーダイマなどがあります。

    3-1.プレメッキの特徴と作用


    プレメッキはドブメッキよりも優れた耐食性を持ち、そのほかにも以下のような特徴があります。

    ■ドブメッキよりコストパフォーマンスが高い
    プレメッキはドブメッキと同じ作用を持つだけでなく、ドブメッキに比べて高い耐食性があります。
    通常の鋼板に必要なメッキ処理が不要で、製造にかかる時間やコストを削減できます。

    ■仕上がりがきれい
    プレメッキは、ドブ漬け処理する際にできるダレや溜まりがないため、表面がきれいに仕上がるという特徴があります。
    耐候性が必要で、化粧としてステンレスを使いたいけれどコストオーバーしてしまう場合や、
    スチールにメッキ処理では見た目が気になる場合にはプレメッキの使用が適しています。

    ■導電性に優れている
    電気の流れやすさ(導電性)は金属の種類によって異なります。
    プレメッキに含まれるアルミニウムは導電性に優れており、静電気を逃がしやすい特徴があります。
    電子機器などは静電気によって誤作動を起こすことがあるため、プレメッキは電子機器類と相性が良いといえるでしょう。

    ■アルカリに高い耐性がある
    プレメッキは表面に亜鉛系保護皮膜が形成されており、成分としてマグネシウムやアルミニウムを含んでいます。
    この保護皮膜はアルカリに対して耐性が高く、コンクリートなどのアルカリ成分の浸食を強力に防ぎます。

    4.仮設機材にはどちらが使用されている?



    仮設機材としては、現状はドブメッキのほうが多く使用されています。
    しかし、ZAMやエコガルなどドブメッキよりも耐食性に優れたプレメッキ製品もあります。
    プレメッキの方が仮設機材が長持ちし、安全性も高いです。

    中央ビルト工業の仮設機材も基本はドブメッキを使用していますが、
    幅木やスカイフェンスには高耐食鋼板を使用しています。

    【幅木】
    ・各社くさび緊結式足場(次世代足場)用(φ42.7、48.6兼用)
    ・枠組足場用
    ・折り畳み式(φ42.7、48.6兼用)
    ・アルミスカイガード専用幅木
    ・妻側幅木

    【スカイフェンス(養生枠)】

    ・枠組足場用
    高さ850mm:幅596mm、896mm、1196mm、1496mm、1796mmの5種類
    高さ862mm:幅606mm、910mm、1215mm、1520mm、1824mmの5種類

    ・くさび緊結式足場用
    高さ900mm:幅591mm、891mm、1191mm、1491mm、1791mmの5種類
    高さ900mm:幅601mm、905mm、1210mm、1515mm、1820mmの5種類
    高さ950mm:幅601mm、905mm、1210mm、1515mm、1820mmの5種類


    5.まとめ



    今回はドブメッキとプレメッキの違いやそれぞれの特徴について解説しました。
    鋼材の使用用途や使用される環境によってメッキ処理方法を使い分けることで、安全性の向上やコスト削減につながります。
    本記事を参考に適切なメッキ処理を選定することで、低コストかつ安全性の高い現場を実現しましょう。



  • 足場の耐用年数は?安全性確保のために知っておくべきこと
    建設現場で事故を起こさないためには、安全性の高い足場が必要であるため、
    足場の耐用年数について気になる現場責任者の方も多いでしょう。

    足場の耐用年数を知っておくことで、足場の劣化による事故や災害を未然に防ぐことができます。

    そこで今回は、足場の耐用年数と安全性確保のために必要な知識について紹介します。


    ▼ 目次
     1.足場の耐用年数は決まっている?
        2.  足場板の種類
         2-1.  金属製足場板
         2-2.  木製足場板
       3.  使用できない足場の特徴とは
           3-1.  材料
           3-2.  作業床
         3-3.  足場の組立て等作業主任者
           3-4.  点検
       4.  足場材は必ず認定品を使用する
        5.  まとめ


    1.足場の耐用年数は決まっている?

     
    実は、足場の耐用年数を定めた規定は存在しません。
    とはいえ、いつまでも使い続けて良いわけではないのです。
    組み立てられた足場は、現場によって異なるため足場材1本ごとに不良がないかを点検して、
    安全性を確保する必要があります。

    また国税庁が定める法定耐用年数の表 
    https://www.town.yubetsu.lg.jp/common/img/content/content_20201208_165220.pdf

    によると、足場材は工具の分類の「金属製柱及びカッペ」に該当するため、耐用年数は3年とされています。
    ただし、これはあくまでも目安であるため、足場材に異常がないか日々点検することが重要です。

    労働安全衛生規則において「事業者は、足場の材料については、著しい損傷、変形又は腐食のあるものを使用してはいけない」と定められています。
    足場材の点検方法は、厚生労働省の「経年仮設機材の管理指針」 にて示されています。

    https://www.jaish.gr.jp/anzen/hor/hombun/hor1-2/hor1-2-1-2h10-0.htm

    基本的には目視にて材料に著しい変形、損傷、さび等がないかを判断します。
    このように定められた指針に沿って点検することで、足場の安全性を確保します。


    2.足場板の種類

     

    足場板は直接荷重を受ける作業床として使用されます。
    足場板は大きく分けて金属製足場板と木製足場板の2種類あり、それぞれ強度や重量が異なります。

    足場の用途や作業性を考慮して、使い分けることで安全性の向上やコスト削減につながるため、
    ぜひチェックしてみてください。

     

    2-1.金属製足場板


    ここでは近年使用する現場が多い金属製足場板の中でも、スチール製足場板とアルミ製足場板の2種類を紹介します。

    ■スチール製足場板
    スチール製足場板は、木製の合板足場板よりもたわみは半分に劣りますが、重量は30%軽いです。
    そのため取り扱い易く、作業性に優れているため、労務コストを削減することができます。

    また、アルミ製足場板と比較するとやや重いですが、強度が高いため、たわみも少ないです。

    ■アルミ製足場板
    アルミ製足場板は、経年劣化による耐久性に優れ、安全性が高いです。
    重量も合板足場板の約半分で、作業性も良いため、近年多くの現場で使用されています。
    また、スチール足場板と比較すると軽いため、労務コストを削減することができます。


    2-2.木製足場板


    木製足場板には、合板足場板と杉足場板の2種類があります。ここではそれぞれの異なる特徴を紹介します。

    ■合板足場板
    合板足場板は、薄板を接着剤で木目に対して直交させて張り合わせており、伸縮しにくいのが特徴です。
    一般的には防腐剤が塗布されており、防腐効果があるため、長く使用することができます。

    滑りにくい加工で安全性が高く、軽量で扱いやすいため、良く使用される足場板です。

    ■杉足場板
    杉足場板は、国産杉材を使用した足場です。滑りにくい素材で柔軟性があり、荷重による振動を軽減してくれます。
    デメリットとしては、温度の変化によって木材が伸縮してしまうことです。

    平均して3年から5年程使用できますが、作業床として命を預かる重要な部材なので、
    強度が弱くなってきたら新しいものに取り替える必要があります。

    3.使用できない足場の特徴とは

     

    労働安全衛生規則は労働者の安全を確保するため、さまざまなルールが定められています。
    足場についてもルールがあり、その基準を満たしていないと足場を利用することができません。
    それぞれ解説するので、足場に関わる方は押さえておきましょう。

    3-1.材料


    労働安全衛生規則の材料について「事業者は、足場の材料については、
    著しい損傷、変形又は腐食のあるものを使用してはいけない」と定められています。
    先述した通り、目視でしっかりと確認することが重要です。

    3-2.作業床


    2mを超える高所で一側足場以外の足場を組む場合にはいくつかのルールが定められています。
    特に注意すべきルールは、「足場の床材間の隙間は、3cm以下にすること」です。

    床材には多少遊びがあるため、使用している間に床材同士の隙間が広がることがあります。
    専用の金具もしくは番線などで固定することをおすすめします。
    これらの基準が満たされていないと足場が使用できないため、注意が必要です。


    3-3.足場の組立て等作業主任者

    労働安全衛生規則では、「足場の組立て等作業主任者技術講習を修了した者のうちから、
    足場の組立て等作業主任者を選任しなければならない」と定められています。

    またその職務として「材料の欠点の有無を点検し、不良品を取り除くこと」や
    「器具、工具、要求性能墜落制止用器具及び保護帽の機能を点検し、不良品を取り除くこと」などがあります。

    これらのルールを心得た足場の組立て等作業主任者を配置することで足場の安全性向上につながるため、
    適切な配置が重要です。


    3-4.点検

    労働安全衛生規則において足場を点検しなければならいタイミングが定められています。
    そのパターンは大きく分けて、「作業により足場を使用する前」と「台風や地震などの後」の2つです。

    台風や地震などの後については、足場の組立て等作業主任者である鳶工にて点検を行います。
    足場を利用する作業の前の点検については鳶工ではなく、足場を使用する工種の作業員にて行うのが一般的です。

    そのため、足場の点検方法は鳶工以外の作業員にもしっかりと周知しておくことが足場での事故を減らす上で重要です。


    4.足場材は必ず認定品を使用する

     
    仮設機材の認定基準に「厚生労働大臣が定める構造規格」があります。
    この基準を満たしていなければ、仮設機材を製造、販売又は貸与することはできません。
    そのため足場材は必ず認定品を使用する必要があります。

    認定品を確認する方法は、仮設材に表記されている仮設工業会認定マークです。
    仮設工業会が労働大臣が定める規格を元に認定基準を設け、その基準に合格した製品に仮設認定合格ラベルを表示しています。

    そのため、このマークが確認できれば安全性の高い規格の足場材と認識することができます。
     

    5.まとめ




    今回は、足場の耐用年数と安全性確保のため知っておくべきことについて解説しました。
    安全性の高い足場を設置するには、作業に適した足場材の選定と日々の足場材の点検が重要です。

    この記事を参考に、足場の耐用年数と安全性確保のために必要な知識を押さえて、足場上での事故や災害ゼロを目指しましょう。


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